四国のお遍路に行く前、私はこの巡礼の旅がどんなものになるのか、わかりませんでした。
お遍路は本当は歩いて巡礼したかったのですが、私には時間がなくて車で行かなければならなかったのが残念でした。
私が懸念(けねん)していたのは、車でお遍路を行くことによって人と話す機会が減ったり、心境の変化が起こりにくくなることです。
でも、その懸念が間違っていたと今は喜んで言うことができます。
この旅はすばらしいものでした。四国全体を見てまわっただけではなく、日本語を練習し日本の友達もつくることができました。
一日のうちに、オレンジ3つ、おにぎり1つ、バナナ2つ、スリッパ、お守り2つ、バスタオル、あめ3つ、たくさんのお辞儀、ハグ、それだけではなくお昼ごはんまでご馳走になりました。
これらはすべて、私がお遍路を行く中で短い楽しい会話を交わした、初めて会った人たちからもらったものです。
私がこのお遍路旅の中で出会った人でもっとも印象に残っているのは、私が “coffee and compliment” カップルと呼んでいる日本人夫婦のことです。(私は彼らの名前を聞いていませんでした.)
私はお遍路旅の最終日にそのご夫婦に出会いました。
私が7番目のお寺にいるときのことです。般若心経を声に出して読んでいると、後ろで日本人夫婦がそれを静かに聞いていました。
そして般若心経を読み終わった時に、そのご夫婦が近づいてきて「練習したんですか?上手ですね」と話しかけてくれました。
私たちは少し話をして一緒に納経所に行きました。そしてそこのお寺の人に私が般若心経を声に出して読んでいたことを、話してくれました。
私はそのご夫婦が親切だなと思い、いい気持ちでした。私たちは駐車場で分かれたのですが、そのあと六番目のお寺でまた再会しました。
このときはコーヒーを飲みながら、もっと長く会話をしました。
コーヒーを飲み終わって、私たちは再びそれぞれの車に戻り、出発しました。
五番目のお寺ではご夫婦に会いませんでした。ちょっと悲しかったけど、たぶんお昼ご飯を食べているのだろうと思いました。
でもそのあと、四番目のお寺にご夫婦がいました。 なんと彼らは私のことを待っていてくれたのです。
ご主人が私の車に駆け寄ってきて「どこにいたんですか?どうしてこんなに時間がかかったんですか?大丈夫ですか?心配したんですよ」と聞いてくれました。
私はとても驚いてコーヒーを飲んで休憩したので遅れたことを説明しました。そして心配してくれたことにお礼を言いました。
ご夫婦はそれを聞いて安心すると、またお遍路旅に戻って行きました。
この経験がどれだけ私に影響を与え感動するものだったのか、きっとこのご夫婦は知らないでしょう。
この出来事のあと、私はお寺で会う人に笑顔を向けたりするだけのことでも、このご夫婦にもらった愛情や気遣いを他の人とも共有したいという気持ちになったのです。
私は今でも、そのご夫婦のことを考えると笑顔になります。そんな素敵な人たちとの出会いは私の宝物です。
松山ではまた違ったおもしろい経験をしました。
私がホテルに着いた時 、外にいたカップルに車を駐車場に入れるのに、他のものにあたらないように見ててとお願いしました。
あとでこのカップルはスイスから来ていて、夏の間日本を自転車で旅行していることがわかりました。
彼らは松山に予定より長く滞在していました。なぜなら女性の方が踵をひねってしまい、休む必要があったのです。
そのため彼らは自転車に乗れなかったので、私はその日に訪れる予定にしていたお寺に私の運転で一緒に行こうと誘い、彼らもその誘いにのりました。
私たちは44番目と45番目のお寺に行きました。そのお寺は美しく、樹齢を重ねた巨木に囲まれて
いました。
私たちが45番目のお寺から帰ってきた時に、駅で二人のフランス人男性のお遍路さんに会いました。彼らはフランス語しか話さず、その日の夜の宿の予約ができず困っていました。
私と同行していたスイス人夫婦はフランス語が話せます。だからフランス人男性お遍路さんが言っていることを英語に通訳し、それを私が聞いて、日本人の民宿オーナーに電話で伝えることができました。
まずはじめに電話した民宿は予約がいっぱいでした。そのあと何軒か電話して、最終的には彼らが宿泊できるところを見つけることができました。
彼らの宿を予約してあげたことによって、私は自分の日本語にもっと自信を持てるようになりました。
お遍路で会った人やそこでの出来事について、数えきれないくらいのエピソードがまだまだあるのです。
あるタクシーの運転手は下り坂で「おもしろいものを見せてあげよう」と言ってギアをニュートラルに入れると、なぜか後ろに下がっていくのを体験させてくれました。
85番目のお寺では90mのトンネルがありました。お寺の地下にで光も音もないところを歩く瞑想をして、普段家族友達にどれだけ感謝しているかを感じました。
神戸から来た姉妹は、私にお寺の作法を全部教えてくれました。
私は神道信者でも仏教徒でもないので、これらの経験はとてもスピリチュアルに感じました。人間のあたたかみを共有したようなーそれはどんな宗教の人でも持っている共通するやさしさのようなものーそれに私はとても感動しました。
四国から東京に戻る新幹線の窓から、私は最後にお遍路さんを見ました。白い白衣を来て、菅笠をかぶり、田んぼの中を歩いていました。
それはとても美しい風景でした。この風景やここでの体験が東京ではできないだろう思うとさみしくなりました。
でも考えてみれば、お遍路の意味は「人生を旅としてとらえる」ことです。私たちは日常、普通の生活を送りながら人生という旅をしているのです。
私は東京へ戻り、またここから再び人生がはじまります。
Notes on Japanese Translation
Translating this post from English to Japanese was a team effort. My tutor Akari Sensei and I went sentence by sentence introducing new vocabulary and sentence structures as they were needed. I would translate the sentence first and then Akari would show me where I went wrong and how to make it flow better. It was an incredible learning experience. Very different from the classroom setting in terms of the order they would teach something, but was a structure that suited me. Akari and I plan to record her reading the entire post and then have me listen and practice reciting. In the hopes that the vocabulary and sentence structures really sink in.
I am so grateful to have found Akari Sense, she is an incredibly talented teacher. Cannot recommend her enough for anyone looking to learn Japanese.
Here are links to her blog and Japanese lessons.
About the Author:
Elizabeth moved to Japan in the Fall of 2015. Since arriving she's spent her time exploring from Hokkaido to Yakushima and learning the language. She founded Be Here Asia to help English speaking tourists find their way to amazing, but remote destinations in Japan.
Would love to hear from you with ideas for future destinations to visit, email e@behere.asia.